日本版LLC設立 印紙税の旅

2006年5月の会社法改正で、合同会社(日本版LLC)が作れるようになって、誰でも安く簡単に法人設立がなったと言うんだけども、気になることが一つ。それは印紙。切手みたいなヤツなのに、額面が万単位でびっくり。そこで印紙の謎を解く旅にでました。(2006年12月現在)専門じゃないので細かいところは用語とかオカシイかも知れない。
登記に必要な印紙は、法務局の印紙売り場で購入できます。買う印紙の種類は、登記印紙ではなく収入印紙。合同会社の登記費用が6万円。定款に必要なのが4万円とのこと。
6万円の印紙は、登記申請書類に貼って法務局に出せばOK。しかし、法務局の相談コーナーでも、法務局窓口でも、定款用の4万円は不要と言われる。でも、How To本には定款に4万円貼るとかいてある。そもそも法務局用と会社保管用で、定款が2通手元にある。どっちに貼るのか、2通貼るのか、貼らなくて良いのか。謎。この4万円の印紙はどうなっちゃうのか。調べてみました。
ア:印紙税法
印紙とは何か。
印紙税の納め方〜証明の必要な書類を作成した場合に、その書類に掛かる税金を印紙によって支払う。印紙を該当文書に貼り付け、上に担当者の印(認めでOK)またはサインで消印をすることで納付完了。納付日は、書類作成日。ということらしい。
なお、印紙税の申告漏れは、本来の印紙税+その2倍の追徴課税が取られる。ギャー!また、添付忘れを税務署に自ら深刻した場合は1.1倍になる。
一度購入した印紙は、原則換金出来ないらしい。郵便局に持ち込めば額面の変更ができるが、その場合1枚に付き5円の手数料がかかる。間違って納付した場合は、税務署に申告することで還付を受けることができる。らしい。
イ:定款の認証
株式会社の設立に当たっては、定款の認証が必要だが、新会社法では、合同会社のような「持分会社」の設立では、定款の認証が不要になった。とのこと。
参考までに、株式会社における定款の認証では、国家資格をもった公証人が行う(公証人法)。公証人役場に、2通の定款原本を持ち込むらしい。ここでいう「原本」とはオリジナルのことなので、1通しか存在しないかと思ってしまうが、法的には、最初に作成されその全員によって記名押印されているもののことで、そうして最初に作成が完了したものであれば、複数あって良いらしい。で、株式会社設立における定款の原本は、2通作成することになっている。そのうち1通がいわゆる原本中の「原本」で、これに証明に掛かる税金として印紙を貼る。もう1通が、「会社保管用原本」という原本で、印紙税法で免除の対象なので、印紙を貼る必要はない。この2通の原本を公証人役場に持ち込むと、公証人が認証し、その「原本」を20年間保管する。そして、認証されたことが記入された「会社保管用原本」と新たに作成された「謄本」(コピー)が返され、会社保管用原本を会社で保管、謄本を登記用に法務局に提出するらしい。
というのが、株式会社の場合。持分会社においては、認証が不要になったことから、定款の作成に関わる項目が法律に書かれていない。そこで、省庁による通達と実務上の判断が必要みたいだ。
ウ:印紙税の課税物件
そもそも、定款作成に印紙が必要な根拠は、印紙税法で、印紙税を納付して証明が必要な書類=課税物件として指定されているため。例えば、身近なものだと3万円以上の領収書とか、貼る必要がありますな。印紙税法のに第一号文書〜第20号文書まで、領収書とか契約書とか印紙貼らなきゃ行けない書類が指定されていて、そのうち「第六号文書」というのが定款。物件表を見ると、株式会社以外に持分会社であっても4万円分の印紙税が必要と明確に書いてある。ということで、4万円分の印紙が必要。不要というのは間違い(電子認証除く)。
エ:複数ある「原本」のうちどれに貼るべきか。
株式会社の場合には、先に述べた公証人の認証の必要があるので、原本に印紙が必要で、会社保管用原本には印紙が不要な旨が条文に記載されていた。
では持分会社ではどうか。まず、常識的に考えて、登記に当たって2通の定款原本が必要になる。1通は、登記のため法務局に提出するもの。株式会社の場合には、公証役場によって作成された謄本を提出するが、そもそも認証を受けない持分会社の定款の場合には、原本を出すのが適当なはず。それからもう1通が、会社保管用原本。実務上、会社が定款の原本を保管していないというのは変。少なくとも税務署に法人設立申請するときに、定款のコピーが必要なので、手元にないと面倒なことになる。
で、探し当てましたよ。国税庁の通達よると、公証人の認証を必要としない合同会社の定款を数通作成した場合には、そのうち原本1通のみが課税の対象になり、その他のものは課税されないとあるので、2通作成したうちどちらか1通が課税の対象になる。では、それは2通ある原本のうち、どちらか。
これも国税庁の印紙税の手引きが2006年10月に改訂されていて、合同会社の作成される定款も課税の対象とわざわざかかれていて(それだけみんなの認識がバラバラなんだろうなあ)、「会社保管用原本」に貼る用に指示がある。
〜正解〜
と、言うことで、正解は、2通作成した原本のうち「会社保管用原本」に印紙を貼り、印紙を貼っていない原本を法務局の登記につかう。でした。
印紙を確認するのは公証人のような認証する立場であって、登録する法務局は印紙のついた書類を必要としないし、そもそも印紙税の徴収は法務局ではなく税務署の管轄なので、法務局の回答は「登記につかう定款には」印紙が不要、ということなんでしょう。
でも、そもそも会社の中に保管している書類に印紙がはってあるかどうか、どういう場面で脱税がばれるのかは謎。だから、印紙税が不要という俗説がまかり通ってるのかもしれない。もともと、印紙税は間接的な徴収方法なので、基本的に税務署としては貼っておいてねということらしい。ということで、貼って消印を押しましょう。 Digg!
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